21:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/21(金) 23:43:08.78 ID:TSFSWWVI0
10才、小4
空手をやめた。だるかった。
みよ姉は、やる気がないなら月謝無駄だし。と言って簡単にやめさせてくれた。
それでも玄関掃除や風呂掃除は続けた。
この頃になって、あの時みよ姉が言った言葉が解るようになった。
誠意。
言った事は成し遂げると書いて「誠」。
これは今も忘れずに心止めている。
今日はここまで。
見てる人いたならごめんね、おやすみ
22:名も無き被検体774号+:2011/10/21(金) 23:45:46.35 ID:UEuqGf+u0
おやすみ
続き楽しみにしてるで
25:名も無き被検体774号+:2011/10/21(金) 23:48:32.73 ID:/hIV+yL20
待ってるよー。
26:名も無き被検体774号+:2011/10/21(金) 23:50:47.08 ID:OIhBT7b90
続きまってるから最後まで書いてくれよ
31:名も無き被検体774号+:2011/10/22(土) 00:29:44.71 ID:mHHOts5E0
やべー、スゲー気になる
41:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 09:57:32.73 ID:oLGClRRO0
人間関係がめんどくさくなって、昼休みに俺は保健室に行って寝る事が多くなった。
もう俺だめ人間w
何に対しても意欲が湧かないし、ただだらだらと生活していた。
いつ死んでもいいやって思うけど、自ら命を絶つのもめんどいし、
楽して死にたいなあとか普通に考えてた。
あーなんでこんなにつまんない人生なんだろう。
それは自分がつまらない人間だから?じゃあなんでこんな風に育ったんだ?
親がいないから育ちが悪かった?けどみよ姉はちゃんと俺を育ててる。
育て方が違った?みよ姉のせい?どうしてみよ姉は俺を育ててる?
どうして俺は育てられてる?俺は生きなきゃいけないの?死にたいんだけど。
そんな終わりの見えない自問自答を繰り返しては時間を潰してた。
もうね、達観した気でいた。この年にして悟りを開きかけてる俺天才w
とか、ほんのちょっと思ってた。
ぐだぐだ考えていたけれど、
10才になったら家族の事を教えてくれるっていう約束があったから、
誕生日までなんとか生きとくかーって結論に毎回なった。
43:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 10:16:24.17 ID:oLGClRRO0
話は変わるけど、小4になってはじめて同じクラスになったトシという奴がいた。
サッカーが上手くてかっこよかったから、クラスカーストでいうトップグループに所属してた。
もちろん俺との接点なんてほとんどなかったから、気に留めてなんかいなかった。
はじめの頃は。
ゴールデンウイークが明けてから、トシはよくキレるようになった。
掃除をさぼってるのを注意されてはキレ、
給食当番でマスクしていないのを注意されてはキレる。
そんな些細な注意でも、トシは机を蹴って椅子で先生を殴ろうとしたりするほどキレた。
「何こいつ怖」と本気で思った。
そのうちトシの父親がちょくちょくクラスに来て、トシの様子を見に来るようになった。
父親の前ではキレなかったので、
味をしめた担任は、トシに影響され悪ぶりだした他の連中の親も呼んだ。
ちょっとした授業参観になりだした。
そんな奴らにお構いなく、俺はいつも通りの生活を送っていた。
中間休みには本を読み、昼休みは保健室で寝た。
その日も保健室で寝ようと思い、保健室へ向かっていたら声をかけられた。
トシだった。
44:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 10:34:31.47 ID:oLGClRRO0
何かされるのかと思い身構える俺。
トシ「おう、一次。どこ行くん?」
俺「保健室」
トシ「あー、いつもそこにおるんや。
俺も行っていい?」
俺「いいけど」
トシ「一次友達おらんのんやね。やっぱあの噂まじなん?」
俺「噂?」
トシ「親がおらんけぇお手伝いさんと住んどるって噂。知らんかったん?」
知らなかった。
俺の知らない所でそんな噂が広まっていたとは。てかみよ姉はお手伝いさんとかじゃないし。
俺は家でも学校でも人と話す事が少なかったし、喋る事すら面倒だったから本当
口下手というか話が下手になってた。
だからその噂を訂正しようと思ったんだけど、どこまで話せばいいのか迷った。
俺の言う事が伝わるのかどうかさえ怪しかったから、結局まあいいやってなった。
俺「その噂は嘘やけどね」
トシ「そうなん、でも親おらんのやろ?
なんで?」
結構ぐいぐい来るからうっとおしかった。
けどキレたトシを思い出して、ちょっと
控えめに抗議した。
俺「トシには関係ないやろw俺保健室行くから」
トシ「え、待とうや。ちょっと相談があるんやけど」
俺「え?」
トシ連れられ、屋上にのぼる階段をのぼった。屋上は空いてないから、
屋上のドアの前で座り込んだ。
48:名も無き被検体774号+:2011/10/22(土) 12:35:56.68 ID:bohrQkRG0
なにこれ、おもすろいかも
50:名も無き被検体774号+:2011/10/22(土) 12:55:44.06 ID:3bIWxcKRO
ワッフルワッフル
52:名も無き被検体774号+:2011/10/22(土) 15:05:47.44 ID:JlkgNxDp0
何気に楽しみしている。
早く続きを読みたいところだ
53:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 15:31:44.19 ID:oLGClRRO0
誤字脱字多くてすまん
トシに連れられ屋上のドアの前に座り込んだ。当たり前だけど屋上は開いてない。
トシは自分からここへ連れてきたくせに何も話さずずっと黙ってた。
俺もトシと話すことなんてないので沈黙。
ただ屋上のほう見ながらぼうっとしてた。
そろそろチャイム鳴るかなーって時に、
トシがようやく話しはじめた。
トシ「俺の両親、離婚したんよねぇ」
俺「・・・うん」←でっていう心境w
トシ「俺の父さん、ちゃんと働いてなくてバイトをかけもちしとるんよ。
じゃけー家計が苦しくて、生活できんで、
母さんがヒステリック気味で…」
ぽつりぽつり話すトシにただうなずいてた。
みんな辛い思いしてんだなあ、とは感じた。けどかける言葉がわからん。
だからみよ姉の言葉を借りた。
「片親になって辛いんやな。
けどあんま悲観せんでいいと思うよ。
堂々としぃよ、父親を支えてやりぃ」
トシに言っておきながら、
俺もみよ姉を支えなきゃって思った。
トシは俯き、ありがとうって俺に言った。
チャイムが鳴り、二人で教室に戻った。
なんだかトシとの関係が深くなったようだった。
54:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 15:38:11.07 ID:oLGClRRO0
あ、トシは父親に引き取られたんだって。
トシは父子家庭になった。
家庭内のストレスが学校で爆発して、
よくキレていたトシだけど、
俺に悩みを打ち明けてからキレる事は
少なくなった。ゴールデンウイーク前の、
サッカーが上手くてかっこいいトシに戻った。
あの日以来、俺はトシとつるむようになった。
傷の舐め合いだなって思っていたけど、
友達ができたのは素直に嬉しかった。
自然にトシのとりまきのグループとも
仲良くなって、俺はクラスに馴染んでいった。
55:いちじ ◆.RK0SmlnEImq :2011/10/22(土) 16:06:14.04 ID:oLGClRRO0
というのも、俺はイジメを受けていたわけじゃない。ちょっと距離を置かれていただけ。
トシの計らいで、わりとすぐ仲良くなれた。
以前まで連中の事は冷めた目で見ていたけど、仲間になってからそんな事はなくなった。
学校で笑えるようになって、
冗談も言えるようになって、
初めて学校が楽しいと思えた。
トシと俺は二人きりの時、もっぱら哲学的な話ばかりしてた。
死んだらどうなるのか、とか
「強い」とはどういうことか、とか
これって中二病だったんかな?思春期?
よく分からんけど、そういう話し相手になっていた。
そんなある日、トシが俺の家に遊びに行きたいと言いだした。
友達を家に呼んでいいか、みよ姉に聞いてみた。
俺「明日、友達を家に呼んでいい?」
姉「えっ、友達っ?!構わん構わん、あ、
掃除しとかんにゃいけんわ!」
とか慌ててた。友達の話とか全くしてなかったから、
友達いないと思ってたんだろうね。みよ姉が嬉しそうで何よりだった。