相変わらずの画面を見ないノールックプレイ
全てがあの頃のまま
俺は筐体にコインをいれ、
カードを挿して…
対戦するのを、
やめた。
対戦はするけど、
カードは使わない。
カードを挿すと俺だとばれる。
恥ずかしかった。
みぃーちゃんは、
相変わらず、あの頃のように
弱かった。
全く、進歩なし。
思わず苦笑いしてしまった。
みーちゃん「おい、ヨッシーだろお前」
俺「…」
お互いに顔は見ていないが
キャラとプレイスタイルで俺だと分かったみたいだ。
もう2年は会っていないのに、
俺だとすぐに分かったようだ。
対戦が終わって、みぃーちゃんが
こちらに回ってくる。
みぃーちゃん「なんだよ。カード挿せよ」
俺「久しぶり。まだやってたんですか」
みぃーちゃん「まぁな」
俺「相変わらず弱いですね」
みぃーちゃん「うるせぇよ」
俺「画面見てください」
みぃーちゃん「見てるわ!つか、懐かしいこというな」
俺「相変わらずだなって」
みぃーちゃん「どうしたの、急に」
俺「いや、なんとなく寄ってみただけです」
みぃーちゃん「もっかいやっていい?」
俺「どうぞ」
みぃーちゃん10連敗
みぃーちゃん「参った」
俺「画面見てください」
みぃーちゃん「見てるわ!」
俺「ありがとうございました」
みぃーちゃん「また、こいよ」
俺「機会があったら」
みぃーちゃん「俺はたまにきてる」
俺「他のみんなは?」
みぃーちゃん「来てない。辞めたんだと思う」
俺「みぃーちゃんは?辞めないんですか?」
みぃーちゃん「今年、辞めるかも」
俺「…」
みぃーちゃん「他のやつは結婚したりして、金なくってこなくなったりした」
みぃーちゃん「あと、トラックやって、遠くまでいくからってこなくなったり」
俺「へぇ」
みぃーちゃん「久しぶりに楽しかった」
俺「こちらこそ」
みぃーちゃん「また、やろうよ」
俺「はい」
おしまい。