振興組合は、「良い風俗店は認めるが、悪い風俗店は認めない」という中途半端な立場をとっている
でも自治体はそういうあいまいな立場は取れない
例を挙げると、2005年に「歌舞伎町ルネッサンス推進協議会第1回会議」というものが催されたんや
これ自体は特に何の成果も生み出さなかったんやが、この会議では、自治体と警察、消防、そして振興組合という、枠組みを越えた提携が形成された
振興組合はPR活動の一環として「歌舞伎町マップ」なるものを作り、自治体もそれを区役所に置くなどして協力関係をつくったんやが、このマップを巡って問題が起こった
このマップには風俗店まで記載されていたんや
振興組合としては、客が安心して足を運べる善良な風俗店を載せたつもりだったんやが、これが議会でやり玉に挙げられた
「半公共的な組織が作ったマップにもかかわらず風俗店のようないかがわしいものが記載されている、そしてそれを区役所に置くなんて市長、あんたはいったい何を考えているんだ」と
これが自治体と風俗産業のようなものとの相性の悪さが浮き彫りになった例やな
つまり、振興組合という中途半端な立場の中間集団が存在していることで、行政と風俗店が直接接触しないよう分離していることが重要なんや
もしこの二者が直接接触することになれば、おそらく全面取り締まりになるだろう、ということや
振興組合という「媒介」が両者の直接対決を防いでいることで、風俗産業が、歌舞伎町という街が存続し続けている、というのが、街全体から見た視点や
では個々の店の視点から見てみるとどうか?
風俗営業店はビルオーナーから不動産を借りて営業しているわけやが、この二者の間には「不動産業者」という媒介が存在している
もし契約に関して素人であるビルオーナーが直接テナントと交渉することになれば、不利な条件を飲まされ、やがて採算が取れなくなり不動産を放棄することになってしまうやろう
不動産業者が両者の間に入り、それを防いでいることで、ビルオーナーはビルオーナーのままでいることができるんや
さらに上述したように、歌舞伎町におけるビルオーナーというのは、ほぼ振興組合と=でもある
つまり、不動産業者がいるおかげで、振興組合も維持されており、それによって風俗営業店も存続している、とも言える
歌舞伎町において不動産業者が果たしている役割は非常に大きいと言えるんや
さらに言えば、個々のワーカーにとってもこの媒介は重要や
「風俗店―スカウト―ワーカー」という媒介関係が存在していることによって、ワーカーは危険な店に入店してしまうリスクを下げることができるし、
飼い殺しにされそうになったときに新しい店をスカウトに紹介してもらうこともできる
スカウトという媒介が、ワーカーが店によって搾取され歌舞伎町からいなくなってしまうことを防いでいるんや
「行政―振興組合―風俗店」
「風俗店―不動産業者―ビルオーナー」
「風俗店―スカウト―ワーカー」あるいは「風俗店―客引き―客」
これらの様々な媒介関係が存在していることによって、歌舞伎町という街は維持され再生産され続けているんや
これだけでは「なぜ他の歓楽街とは違い、歌舞伎町は存続しているのか?」ということの説明にはならない
つまり、なぜこの媒介関係が、他の場所では成立せず、歌舞伎町において成立しているのか、という疑問や
それは、歌舞伎町は「不透明性」が高い街だからや
歌舞伎町は細かく雑居ビルが乱立しているせいで、どこに何の店があるのか極めてわかりにくい
東京の新宿という、大都市の都心にあるため人々の入れ替わりが激しい
不透明性が高いということは、常に情報が不足しているということや
そして「媒介」や「仲介」の機会が存在できるのは、情報が不足している時だけでもある
なぜなら、中間コストが発生するので、十分に情報が足りているときは媒介や仲介は必要ないからや
歌舞伎町は不透明性が高い街ゆえ、媒介の機会が存在する
そして中間集団が媒介・あるいは分離の機能を果たしていることで、様々なサービスや組織が生き延び続けることができている
これが「歌舞伎町が現在でも存続し続けている」ことの理由や
終
ホストキャバクラなどでもええで
客引きうざいんだがどうすれば良い?
利用する気がないなら、無視するしかないんやないか
さんくす。
まあそうだわな。話しかけられたら反応してしまうんだ。
空気の様に扱うか。
まぁ情報は持ってるから、利用する気があるなら、自分で適当に探すよりはいいと思うで
大体1人のスカウトにつき300店ぐらいは知ってるそうや
乙
凄く面白かった
>>55
これから女とデートやって言えばいいよ
食い下がるようならタダ*ンの邪魔すんなって言えばいい
「行政―振興組合―風俗店」
「風俗店―不動産業者―ビルオーナー」
「風俗店―スカウト―ワーカー」あるいは「風俗店―客引き―客」
この3つの構図が歌舞伎町たらしめている理由ということなんだけど、
歌舞伎町特有でかつ影響が最も強そうなのは一番上の構図じゃないかな
歓楽街については詳しくないんだけど、下ふたつは他の歓楽街でも良くみる気がする…
その講義には歌舞伎町とその他の歓楽街についての比較とかはあった?
そういうことやで
ただ不動産業者に関しては、振興組合てのはほぼビルオーナーと=やから
不動産業者のおかげで、振興組合が存続してるとも言えるんや
因みにこれ何の授業?
社会学や
社会学の俺から見ると文化社会学か地域社会学かなという所だな
吉見俊也とか若林幹夫がやってるような研究だろ
都市文化論やな
先達の研究としては2人とも取り上げられとるで
この講義まだ続く?
>>1さえ良かったら、他の都市文化の講義についてもまたスレ立ててやってほしいな
ネタがあったら立てるで