141: ◆bN5NHW/.U6 2012/01/16(月) 00:26:28.75 ID:Zn/VqWIC0
帰り道。
「>>1さん、たまには僕を頼って下さいね」
今、不安なのはA君の方だろう。
「もう十分頼っているよ」
「僕は弟ですよ、遠慮したら怒りますからね」
優しい弟を持ったな、としみじみ感じた。
難なく日々は過ぎていった。
あれから会長とは頻繁にメールで近況をやり取りした。
A君は模試で校内2位を取った、先生のお陰だ、と言うから二人ではしゃいだ。
ただのゲストルームは気がつくと「>>1さんの部屋」という札が掛けられていた。可愛いウサギの飾り付きだった。
「これA君が作ったんだよね、ありがとう!」
「サンタじゃないですか?」
「まだまだサンタのおじさんは準備中だよ」
「じゃトナカイかも」
「素直じゃないやつめ…この家には随分サプライズ好きなトナカイがいるものだね」
「…」
そうこうしている内に、おじさまはあと2週間で退院というところまで快復した。
144: ◆bN5NHW/.U6 2012/01/16(月) 01:24:27.30 ID:IfvPzF4o0
A君は食べ盛りなので、これまでご飯が進むような料理を振る舞ってきた。
だけどおじさまが帰ってくるとなったら、食事は第一に気を付けなければならなくなる。
糖尿病の人向けのレシピ本を見付けたのでそれを購入した。併せてネットでも情報収集を欠かさなかった。
大学や高校時代の友達は私の状況を把握している。
無理に遊びに誘わないどころか、病気の方でも安心して食べられるレシピをたくさん教えてくれた。
2週間、練習しよう。
美味しい料理を作ってA君と待っていよう。
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