その後たわいもないこと話してゆいが帰路につくのを見て俺も帰り道を急いだ。
この頃家では両親に将来どうするかちゃんと考えなさいってよく言われるようになってた。多少居づらかったけど俺も
考えなきゃなと思ってて家には少し重い空気が漂ってた。
俺「高校編入より高認取ろうかなって思ってる。」
母「あなたがいいならいいけど大学は行くつもりなのね?」
俺「うん。」
父「お金は心配しなくていいけど学力がなぁ…」
俺「まぁそれは俺が頑張るよ。」
母「そうね」
そんな感じの会話をほぼ毎日繰り返してた。親的には高校に通って欲しかったんだと思う。
ゆいからLINEが届いてた。
ゆい「今度いつきます?」
俺「予定では明後日の今日の時間」
ゆい「私も一緒していいですか?」
俺「いいけど学校大丈夫?」
ゆい「大丈夫ですよー」
全然大丈夫そうではなかったけどとりあえず会う約束をした。すごい楽しみだった。
ゆいのことを知れば知るほど色んなことが知りたくなった。
約束当日いつものゲーセンに向かって歩いてた。いつもと違うのはゲーセンの手前でゆいと待ち合わせすることだった。
ウキウキでゲーセンの前にいるとゆいが
駆け足で寄ってくるのが見えた。
ゆい「遅れましたー!」
俺「いや大丈夫ですよ」
ゆい「入りますか」
俺「そですね」
いつも通り端っこの席に腰掛けてお金を入れてゲームスタート。
その日はお昼までやってコンビニでおにぎりとか買って公園で食べた。
ゆいの学校の話とか聞きたくてどうやって聞こうか悩んでた。
俺「あのさあ…」
ゆい「はい?」
俺「学校はどうなの?」
ゆい「うーん。今行ってないの」
自然に2人ともため口になってた。
行ってないって一言にすごい重みを感じてなんかもう言葉が出なかった。
ゆい「まぁただのサボりですよ~」
俺「いつもはいってるの?」
ゆい「たまに?」
俺「そうか…俺が言うのもなんだが高校は行っとくべきじゃないか…その…ゆいさん可愛いし」
ゆい「そんなぎこちない可愛い初めて聞いたwwwそうだね。行かなきゃだけどなんかもう嫌になっちゃった。」
俺「なんで行かないの?」
ゆい「うーん…」
俺「言いたくないなら…無理に言わんでもいいけど…」
ゆい「凄く重いですよ?重いですけどいいですか?」
俺「ぜひ」
ゆい「私ちょっといじめられてて。」
俺「あら」
ゆい「なんでかわからないんですけどね~…w」
無理に笑ってる引きつった顔を見て高校通ってた頃の自分と少し重ねてた。
ゆい「まぁ私が生意気だからとかですかね…」
俺「あんまり気に病まないほうがいいんじゃないかな…俺もちょっとゴタゴタあってこんなんだし…」
ゆい「えぇそうなんですか…」
俺「だからこんな髪してるの」
ゆい「オシャレじゃないんですか?」
俺「円形脱毛症ってのになって生えてきた髪の毛こんな色w」
ゆい「えぇ…そうなんですか…」
俺「こんなになりたくなかったら思い悩まないで相談できる人にしたほうがいいよ!」
ゆい「うん…」
俺「親とかは?」
ゆい「あんまり私のこと好きじゃないみたいです。」
俺「そうなの?」
ゆい「まぁ…w」
言いづらそうだからそこでゲームの話にシフトした。
家に帰ってからゆいから話聞いてくれてありがとうってきててなんかせつなくなった。
その後も何回かゲーセンで待ち合わせ
ゲームするお昼食べるの繰り返しだった。
ゆい「ゲーセンでしか私たち会いませんよね」
俺「そうだね」
ゆい「今ど何処か行きません?」
俺「えっ?何処かっていうと?」
ゆい「その買い物とか…」
俺「デート的な?」
ゆい「そ、そうです…」
俺「まじか!行きたい!行きたい!」
ゆい「わ!よかった~」
俺「どこ行こうか!!」
ゆい「そうですね海みたいです」
俺「いいね!寒いかもしれないけど大丈夫?」
ゆい「多分!」
海に行く約束をした。