この頃はもうあまり姉と話をしなくなっていた
姉は喜んでくれるから、という理由ではなく自分の人気のために対応をがんばってるんだな、とわかった
姉は身に付けたことのない貢ぎ物のブランドバッグや胸元の開いたワンピースを着てイベントに出掛けていく毎日だった
俺はもう現場にはいかなくなっていた
久々に姉の部屋を覗いたら女の子らしいきれいな部屋になっていた
ブログをみたら、お部屋公開!と書いてあった
もう姉はアイドル中心で世界が回っていた
そんな中で最終順位7位になっていた姉はまた昔みたいに話すようになった
ランク付けが終わって少し穏やかになったので、また昔みたいになれると思った
ある日からメールしてる姉をよく見かけるようになった
成績が下がっていった姉は、もうアイドルをやめろと両親にきつく叱られた
まったく反抗期もなく両親をいつも尊敬してた姉が反抗した
俺はまたまた信じられなかった
姉は家出した
両親の電話攻撃で1日で帰ってきた
母さんにビンタされてた
友達の家に泊まってたって言ってた
けど魔がさしてつい姉のケータイを見てしまったときに、ファンのおっさんとのメールをみてしまった
確実におっさんの家に泊まっていた
俺は泣いた
自分を恨んだ
もうどうしたらいいかわからなかった
しかし家出からは成績を上げたし、両親への態度も前と同じようだったしアイドルを続けていた
久々に姉と話した
姉「俺くん、◯◯さんって知ってるよね?」
俺「そりゃ、現場で話すし」
メール相手のおっさんだった
鼻毛のでたデブ
姉「好きになってしまった~」
俺「?え?」
何がいいたいんだこいつ
姉「いっつも大好きっていってくれるの!誰にも言えなかったからいいたかっただけ~」
こいつは誰だ、とまじで思った
もうそれから話してない
姉と話すことはなくなった
そして隠れて久々に現場に行くとおっさんは居なかった
あれからどうなったのか知らないし、知りたくない
また今日も姉はイベントに向かっていく
ブランドバッグ、ぬいぐるみは日に日に増えていっている
そして、2chでビッチと呼ばれるようになった