小学生だった俺ら、友達の親父を襲撃➡︎とんでもない目にあった・・・【偉大なる母の力】

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2: 2011/10/19(水) 23:36:20.51 ID:l4AYQTCX0

俺が小学校6年生に進級したときの話。

6年生初日の登校日。
特にクラス替えもなく見慣れた顔触れで
「春休み短かったよな~」とか
「FFの裏ボス倒したぜ」とか
いつも通り友達と会話をしてる所で
教室の扉が開き、先生が入ってきた。

「あ~、やっぱりまたふるっち先生かよ~」

「うるさい。大体お前らわかってただろ?
うちは二年ごとに受け持つ学校なんだから」

「先生の顔見飽きた~。」

こんな何気ない会話が教室に響き渡る。
先生自身も全員去年と同じ顔ぶれなので
特に気張って挨拶もすることもなく
「今年もよろしく」程度の挨拶を済ますと
だらけてた先生の顔が一瞬引き締まる。

 

4: 2011/10/19(水) 23:37:17.93 ID:l4AYQTCX0

「今日から転校生がきたんだ。
いいか?みんな仲良くしてやれよ~」

「わかってるよ~。席が一個多いもん!男?女?」

「焦るな。今、紹介する。坂倉~。入ってこい~」

クラスみんなの視線が扉に注がれる。
横に座ってる山田花子を7~8発蹴られたような顔したブスは
「出会いの予感♪」などと、狂おしいほどに
イカれた言葉を汚い顔面にある肛門から吐いたのを覚えている。

扉が開き一人の少年が下を向いたまま入ってきた。

 

7: 2011/10/19(水) 23:38:38.37 ID:l4AYQTCX0

髪が無造作というよりかは、むしろぐちゃぐちゃといった表現が近い
耳まで伸ばした黒髪に、二重でやや釣り上がり気味の目。
顔は面長で細く引き締まり、やや大人びた顔立ち。
キツネ顔のホストのような男にクラスの連中は目を奪われる。

「うわ~♪」「きゃ~♪」という黄色い声援というよりかは
もはやピンクに近い天井に突き抜けるような悲鳴を女子達があげ
その声を聞いただけで男子数人は既に不愉快そうな顔をしてる。

普通の転校生だったら自己紹介で
オロオロ戸惑い上手にしゃべれず
緊張感を丸出しにするのだがこの坂倉は違った。

半ばふてくされ気味に「坂倉・・」と告げ
そのまま少しの間があくが
二つ目の言葉は彼の口から出てこない。

先生が「趣味とか特技は?」と聞いても
「別に・・」と、小さい声でつぶやく。

 

8: 2011/10/19(水) 23:39:45.01 ID:l4AYQTCX0

横に座ってるブス女は「声もかっこいい」などと
鼻息を荒くし、ノ~トを広げ
おもむろに「坂倉 ブス子」と書き
名字と名前のバランスを心配していた。

「席どこ?もういいでしょ先生?」と坂倉は告げると
舌うちしながら席につく。

俺はこの坂倉の態度が鼻についた。

バカ女達がイケメンとのロマンスを妄想で繰り広げるには
もってこいのオカズになりえるルックスだ。
やや悪ぶった態度がさらにメスの本能を刺激させて
脳みそをイカれさせ湿らせるには十分。
いいオカズをもらい、尻尾振って喜ぶ発情期のメス犬共。

こいつらの声援はどうでもいい。

俺はこの舐めた態度にランドセルを背負わず
肩掛けバッグでやってきて
どこの角度から見ても生意気なこいつをしめる!と
一人意気込んでいた。

 

10: 2011/10/19(水) 23:40:52.10 ID:l4AYQTCX0

俺は当時クラスで一番喧嘩が強く
番長的な存在だった。
発育が早く既に身長が170センチあり
他はみんな身長は150センチ台ばかり。
まともに取っ組み合えば体格差ですべて押し切れるので
俺に喧嘩で勝てる奴はいなかった。

絶対に負けるはずがない。
大きな自信を持ち、6年生初登校日ということもあり
午前中で授業が終わる。

帰りの会が終わり、帰ろうとする坂倉を
俺は背中から捕まえた。

「おい!俺がこのクラスで番を張ってる1だ。
てめえ挨拶もなしか?」

今、思い返すと「番を張ってる」などと
知能指数が低い言葉をかっこいいと思い込み
最高のキメ顔で言っている当時の自分を思い出すと
その事実を知るもの全てをこの世から消したくなるが
まだ6年生だから勘弁していただきたい。
なんせバイブルがろくでなしブルースだったから・・・

 

12: 2011/10/19(水) 23:42:26.95 ID:l4AYQTCX0

「・・・・・・」

「あ?返事でき・・ガブッ!!」

目を合わすよりも言葉を交わすよりも早く
坂倉は俺の横顔を殴りつけた。

俺は一瞬何が起こったかわからなかった。
いきなり殴りかかってくる事など想定していなく
「あれ?なんかほっぺたいてえな?」と
理解するのに数秒を要した。

しかし、頭の中で組み立て殴られた事を理解すると
「てめええ!こらあああ!」と
坂倉の髪を掴んで振り回す。

この髪をつかんで振り回したのまでは
覚えているが喧嘩の中身はよく覚えていない。

なんとなく覚えているのは
とにかく坂倉は防御を一切せず
俺が殴った上から無理矢理殴りかかってくるという
狂気じみた喧嘩の仕方をしてきた。

14: 2011/10/19(水) 23:43:18.89 ID:l4AYQTCX0

喧嘩自体は圧倒的な体格差も手伝い
俺の方が有利に進めていたと思うが
あまり記憶は定かじゃない。

ただ途中から一切防御しないで
何発も顔面に攻撃が入ってふらふらしてるのに
全く引かずひたすら殴りかかってくるこいつに
「もう怖いから終わりにしたい・・」と
思っていたのは覚えている。

その後、誰かが教室に先生を呼びに行き
喧嘩を止められて終わった。

 

16: 2011/10/19(水) 23:43:51.76 ID:l4AYQTCX0

俺は職員室へ。坂倉は保健室へ連れて行かれ
先生に事情聴取を受け
自分から喧嘩を仕掛けたことを正直に話すと
マジでたんこぶができたほどの強烈なげんこつをもらい
保健室行って坂倉に謝ってこい!と、職員室を追い出された。

「謝んなきゃ・・いけねえのか・・・」

俺は謝るのが嫌だった。

自分から喧嘩を売ったんだから自分の方が悪いのはわかる。
しかし最初の舐めた態度やランドセルじゃなく
偉そうに肩掛けバッグを持って現れ
いくら喧嘩売る気で声をかけたからとはいえ
いきなり殴りかかってきた奴に謝る・・・
考えただけでも気に入らない。謝るなんて冗談じゃない。

俺はそのままランドセルを背負って
玄関に向かい靴を履いて帰ることにした。

 

18: 2011/10/19(水) 23:45:34.68 ID:l4AYQTCX0

「あ~、謝んなきゃ親に連絡くるかな~?」
なんて内心ちょっとびびりながら靴を出していると
タッタッタと走ってくる足音が聞こえてきた。

「やばい!帰ろうとしてるのバレたか?」と
身を隠そうとしたがここは下駄箱。隠れる場所はない。

もう怒られる覚悟で足音が聞こえてくる先を見つめていると
その足音と共に視界に飛び込んできたのは坂倉だった。

 

19: 2011/10/19(水) 23:46:37.99 ID:l4AYQTCX0

「あ・・・・・・・・・」

「あ・・・・・・・・・」

お互い目が合い、空気が凍り
全ての時間が止まったような空間ができる。

なんでこいつ・・ここに・・・

どうする・・謝るべきか?

頭の中ではいろいろ考えを巡らすも
なかなか良策が見出せず動けない、

水道をキチンと締めなかったのか
ポツポツと滴り落ちる男が聞こえる・・・

そんな静寂の中、坂倉が口を開いた。

 

20: 2011/10/19(水) 23:47:08.77 ID:l4AYQTCX0

「・・・・帰んの?」

「あ・・ああ・・・先生にお前に謝ってこいって
怒られて。でも謝りたくねえからこのまま逃げるつもり。」

「・・・・・・・・・・・・俺も」

「え?」

「・・・俺もお前にいきなり殴りかかったんだから
謝ってこいって言われて・・・・
腹立ったから逃げて帰ろうとしたところ・・・」

「ぷっ・・・・」

「は・・ははははは」

空気が緩み、時間が動き出すのを感じた。
張り詰めていた空気は優しく溶けて
俺と坂倉を優しく包みこみ、柔らかくなった日差しを浴びながら
お互い笑いが止まらなくなった。

 

23: 2011/10/19(水) 23:48:57.35 ID:l4AYQTCX0

「んだよ。お前謝れよ!」

「お前こそ謝れよ!」

「嫌だね。」

「俺もごめんだね。」

「んじゃ一緒に帰ろうぜ。」

「似たもの同士、一緒に帰るか!」

どっちも謝らずに仲直りする経験は
人生でこれが最初であり最後かもしれない。

俺は坂倉と親友になった。

 

27: 2011/10/19(水) 23:50:51.58 ID:l4AYQTCX0

俺はこの喧嘩以降、ほとんどの行動を坂倉と共にした。
学校ではもちろん終わってからも毎日のように一緒に遊んだ。

ただ仲良くなればなるほど不思議な事があった。

小学校6年生ならばたいがい門限がある。
俺の家は当時としては若干甘めで
夕方の6時半だったが
いつもバイバイするときは
「俺はもうちょい遊んで帰るわ」と言っていた。

いくら子供とはいえ、毎回毎回「まだもうちょい遊んで行く」と
言ってるのはおかしいと気づく。

しかし一度それについて深く聞こうとしたが
何度聞いても「遊び足りないだけ」としか返事が返ってこない。

小学6年生には心配でもそれ以上の事をしてやれない。
俺は気にはなりつつも
それ以上は触れずに時を過ごしていた。

 

30: 2011/10/19(水) 23:53:00.78 ID:l4AYQTCX0

ある日、うちの母ちゃんが坂倉を連れて来いという。
俺は小学5年生まではいろんな友達と
ゲ~ムをやって遊んでいたが
6年生になり急に坂倉ばっかりと遊ぶようになり
また外にばっか行くようになって
飯食ってる時も坂倉の話ばかりしてるもんだから
坂倉に会ってみたい!と騒ぎ出した。

「なぁ?うちの母ちゃんが会いたいって言ってんだけど
遊びにこねえ?」

「え・・?お前の母ちゃんが?
・・・別にいいけど・・・」

このとき、少しだけ下に
うつむきため息をついた気がした・・・
こいつの表情を今でも忘れない。