年下男に求愛され続けてた結果・・・→まさかの展開に!!

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230 ◆DuoCt8/SKk []:2012/10/17(水) 16:35:30.66 ID:sTv0KB2U0
彼の怒りを含んだ声を聞いたのは初めてでした
けれど怖いとかいう感情はなくて、ただただショックで呆然としていました
しばらくの沈黙の後、
「ごめん、行って」
彼が静かな声で私を促しました
言われたままに、ノロノロとエレベーターから降りることしかできない私
エレベーターが閉まった時、ガラスの向こうの彼と目が合いました
犬みたいだと思いました
こんな時に相応しくない感想かもしれないけど
昔、哀愁を背負っていた彼をそう例えていた時のように、犬みたいだと思いました
エレベーターが事務的に上昇していったけれど、私の胸は少し綻んでしまいました
鼻の奥はツンとしていたけれど、
唇を噛みしめなければ泣いてしまっていたけれど、
彼の犬みたいな瞳を思い出して、少し微笑ましい気持ちになったのです

234 ◆DuoCt8/SKk []:2012/10/17(水) 16:39:03.81 ID:sTv0KB2U0
ほんのりと胸が暖まったところで、一呼吸おいて冷静になれました
祝福しなければ、と思いました
でないと、彼が自分の幸せを、自分の新しい恋を、
手放しで喜べないだろうと思ったからです
ずっと好きだった私に「幸せになってね」と言われれば、
彼は私から解放されるのだろう
彼がさっき言っていた「なんでおめでとうとか言ってくんないの?」は、
きっとそういう意味を含んでいるのだろう

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