320: ◆DuoCt8/SKk []:2012/10/18(木) 00:38:19.91 ID:bM9oF/lc0
「やっぱりゆうじゃん!」同級生二人が駆け寄ってきます
「友達?」彼が私に問います
「初めましてー、ゆうと同じ講義取ってます○○です」
同級生はそう言いながら、彼のことを値踏みするような目で見ます
「え、もしかして、ゆうの彼氏?」同級生の一人が声を弾ませ尋ねます
「あ、えーっと、はい」彼が嬉しそうに答えます
「えーーー!!!」同級生二人が騒ぎます
私一人、下手くそな笑顔を貼り付けて、
早くこの場を切り抜けなきゃと、ただただ焦っていました
323: ◆DuoCt8/SKk []:2012/10/18(木) 00:40:49.49 ID:bM9oF/lc0
お願いだからこれ以上話を振らないで、そう同級生二人へ強く思いました
勿論そんな私の願いなんか知る由もなく、
彼女達は楽しそうに
「もー!ゆうずっと彼氏いないって言ってたじゃーん」と言いました
私は彼の顔を見れませんでした
同級生達はまだ続けます
「え、制服だよねー?○○高だー!」
「ねぇねぇ何年生?」
聞かれてしまった、と思いました
それはこの瞬間一番触れられたくないワードだったのです
「高三です」
彼がそう答えたとき、
心臓を強く強く殴られたようでした
「じゃぁ一個しか変わらないねー」
そう騒ぐ同級生達の声が遥か遠くに聞こえました
嘘をつかせてしまいました
何も悪くない彼に、嘘を
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