授業すんだら真っ直ぐ家帰ってきて、洗濯とか炊事とかこなして、暇出来たらドア叩いて。
頭悪いなりに勉強しようとして手当たり次第に乱読してたから文庫本がたくさんあった。
「続き読んでもいいですか?」って、静かに小説読んでる事が多くて。
持って帰っていいよと言っても、汚したら大変だしとか言って必ず俺の部屋で読む。
飲む物とかお菓子進めても、缶一本とか一袋とかじゃ遠慮して受け取らなくて、
ボトルあけたやつ分けるとか、封切ったやつ分けるとかしてやっと食べてくれて。
それきちんとお母さんお婆さんに報告するもんだから会うたびにお礼言われて、困った。
お返しにとお母さんに色々ご馳走になった。
タイ米のチャーハンってこんなに美味い物かと驚いて、レシピ聞いたけど普通の物で。
タイ米買ってきて暫くそればっかり作って食べてたけどどうしても近づけなくて、
彼女に聞いたら「私同じに作れないから、また食べに来てください。」って返事で。
いいのかな、って思いながらも何度も食べさせて貰った。
お礼言っても「娘がお世話になってますから。」いつもそう言ってくれて。
色々気にかけてくれてて。彼女通じて何やかやと教わることも多くて。
世話になりっぱなしの状態だった。
そのお母さんが最近ちょっと元気ないな、とか思っていた矢先の事。
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