親父の車に俺と親父と彼女とお婆さんとで、車酔いする彼女を気遣いながらゆっくり、
休み休みで無事にお寺ついて。納骨と供養。お母さんを、彼女のお父さんの隣に葬って。
「寂しくないですよね。お母さん。」そう聞いた彼女に、頷くしかできなかった。
お経の最中、彼女は俺の手握ってたけど、そんな強い力じゃなかった。
俺は俺で、お墓見るとやっと少し現実味を感じて、もう納得しなきゃいけないなと。
一段落と言うか区切り。気持ちの整理みたいな物をきちんとしないといけない。そう思った。
家帰ると、彼女は用事済むといつもさっさと帰ってしまう親父見送って、すぐ部屋来て。
俺のすぐ前で正座して。何かちょっとかしこまって。ぺこっと頭下げて。
「色々ありがとうございました。」「…色々は、親父の方。」
つい口に出た。彼女がちょっと困った顔になって、しまったと思った。
「えっと。じゃあ、一緒にいてくれて、ありがとうございました。」
ちょっと考えて言葉選んで言ってから、続けた。
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