(こいつ何やってんだよ・・)
一瞬そう思った俺だが、意思の疎通ができないこの状況で極限に心細くなっていた所為もあり、Aの取った行動に何も言う事が出来なかった。
むしろ、ひとつの光というか、上手く説明できないんだが、とにかくすごく安心したのを覚えてる。
Aはまず自分で紙に文字を書き、俺に渡してきた。
”みんな大丈夫か?”
俺はAからペンを受け取り、なるべく小さく、スペースを空けるようにして書き込んだ。
”俺は今のところ大丈夫、Bは?”
そしてBに紙とペンを一緒に手渡した。
”俺も今は平気。何も見えないし聞こえない。”
そしてAに紙とペンが戻った。
こんな感じで、俺達の筆談が始まったんだ。
A”ガム残り4枚。外紙と銀紙で8枚。小さく文字書こう”
俺”OK。夜になったらできなくなるから今のうちに喋る”
B”わかった”
A”今何時くらい?”
俺”わからん”
B”5時くらい?”
A”ここ来たの1時くらいだった”
俺”なら4時くらいか”
B”まだ3時間か”
A”長いな”
こんな感じで他愛もない話をして1枚目が終わった。
するとAが書いてきた。
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