男『別れよう』女『……、』
女「……」ズキ
女「……」
女「……」
女「なんか…」
女「なんかわかんないけど」
女「…………」
女「…………振られるのはイヤ、かも」
女「…………」
女「…………」
女「(人で遊んでて振られるのはイヤって…)」
女「最低だよね」
ええぞ~
女「(……でもきっとこんなキツい言い方をされることはないと思う)」女「(優しすぎるんだ…)」
女「あの図書館に設置されてる一時駐輪」
女「料金かかってたってことは私がメールした時には家を出てたんだよね?」
女「じゃないと計算が合わない」
女「……それなのに嘘までついて」
女「なんでそんなに優しいの…?」
女「他の子にもそうなんだよね?私が特別ってわけじゃ…」
女「もしそうだったら……」
男「……ん」
女「!」
男「あ、やば」ガタッ
女「…………」
男「あ、女さん。起きてたんだ」
男「俺寝てたのか。ごめん」
伏線張っててわろた
女「(どうせならマネしてみようかな…)」女「……謝んなくていいよ。私もついさっき起きたところだから」
男「そっか。よかった。勉強教えるつもりだったのに」
女「じゃあここお願い」
男「あ、その前に自販機行って買ってくる」
男「ぬるくなってるし」
女「……平気。もう涼しくなってきたから。買ってきてくれてありがと」
男「いえいえ」
男「んで、その問題は…」
男「ここでαとθ使って…この角度を…」
女「うんうん」
女「(あっちの言い方はマネできない)」
女「(…………見惚れてたなんて、ぜったい言えない)」
………
夜 男宅
男「ただいま」
妹「んかえい」モグモグ
男「はいはい」
妹「……」ゴクン
妹「チッ」
男「急にどうした」
妹「盗聴器とか仕掛けりゃよかった」
男「何の話?」
妹「出かける前には無かったのに、寝た跡が顔についてる」
妹「寝てる間に何か話しかけられた可能性もある」
男「……探偵か?」
妹「女子高生探偵っていい響きね」
妹神
それ町かな?
男「ってか寝てる人に話しかけることなんてあるか?」妹「女さんは今日寝なかった?」
男「いや、寝てたよ」
妹「その時、終始無言だったの?」
男「なんかしゃべった気がする」
妹「チッ」
男「すんません」
妹「…………」
妹「女さんが寝てたとき、何かした?」
男「思いとどまった」
妹「バッドエンドにならずに済んでよかった」
男「(危ねぇ…)」
妹「今日からは……我慢の期間に入る」
……
…
この妹欲しい
妹がストイックすぎて怖い
ピリリリ男「……女さんからか」
女『明日も勉強会開きたいな。予定空いてる…?』
男「ふひひ、空いてまーす」カチカチ
妹「……」ペチッ
男「いたっ」
妹「我慢の期間は分単位じゃないの」
男「冗談です」
妹「……さっそく来たみたいね。罰ゲームのデート回数を知らなきゃ歓喜できるんだけど」
男「今これが来るってことは…」
妹「とにかく早く5回のデートを終わらせたいんだろうね」
男「はぁ…」
妹「落ち込む気持ちもわかるけど、今は前向いて頭使うとき」
男「そうだな」カチカチ
男『ごめん。明日はちょっと予定入ってるんだ』