251 :名も無き被検体774号+ :2012/07/29(日) 00:18:14.57 ID:5WSHyzFN0
「映画もドラマもそうですけど、人を殺した罪人って、
大抵、なにがあろうと、最終的には死にますよね」
「『人を殺すような奴は死んでしまえ』ってことだろう」
僕はくしゃみをしてから言います
「そういった意味での公正さを、人は求めてる」
「たとえ改心したとしても?」
「やっぱり、一度でも人を殺したような奴は、
たとえその後で聖人みたいになったところで、
どこか安心できないところがあるんだろう」
「私たちは死んだ方がいいってことですね?」
「つまりはそういうことなんだろうな」
252 :名も無き被検体774号+ :2012/07/29(日) 00:34:06.70 ID:5WSHyzFN0
「なんだかそういうのはわくわくしますね」
前を歩く青空は、映画館出た後、振り返ってそう言います
「ここに生きているべきでない若者がふたり」
「なにがどう、わくわくするんだ?」
「あおぞらとくもりぞらですしね」
そう言って青空は僕の顔をのぞき込みます
何か言いたげな笑みを浮かべています
312 :名も無き被検体774号+ :2012/07/30(月) 19:11:17.00 ID:e6Xcvivh0
僕はなにか意地悪なことを言ってやろうとして
そのとき、不意に、「のぞかれた感じ」がしました
のぞかれた感じ。
「青空」僕は早口で聞きます
「一度、俺に遺書を直させようとして、
ものすごい力で抵抗したことがあったよな。
どうすればあれほどの力で抵抗できる?」
青空は「それはですね」と言いかけた後、すぐに勘付き、
「もしかして、のっとられてます?」と聞いてきます
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