途中、何人かのナースに見つかりそうになる度、気配を消し、物陰に隠れ、やっとの思いでロビーに着いた。
昼間と違い、ロビーは真っ暗で、明かりといえば自販機と非常灯の明かりしかなく、淳が
『何か暗闇の中をお前とコソコソするの、あの夜を思い出すよなぁ。』と言った。
『そだな。何であの時、アイツの事を尾行しちまったんだろーな。。』
と俺が言うと淳は黙り込んだ。
俺は今日病院に来た理由、すなわち『清掃おばさん』の事について・・
淳に言おうと思ったが、躊躇していた。淳はこの先、1ヵ月近く此処に入院するのにそのような事を言うのは・・・と。
またあの時のように『原因不明のジンマシン』が出るかもしれない。
すると淳が
『お前、あのおばさんの事できたんじゃないのか?』と。
俺はとっさに
『え?何が?』ととぼけたが、淳は
『そーなんだろ?やっぱり似てる・・いや、【中年女】かもしれないんだろ?』と真顔で詰め寄って来た。
俺はその淳の迫力におされ『たしかに似てた・・雰囲気は全然違うけど・・似てる。』
淳はうつむき、『やっぱり。。。前にも電話で言ったけど。。。』と語り始めた。
淳は少し、声のトーンを下げ『俺が入院して二日目の夜、足と腰が痛くて痛くてなかなか眠れなかったんだ。
寝返りもうてないし、消灯時間だったし、仕方ないから、目つむって寝る努力をしていたんだ。
そして少し睡魔が襲ってきてウトウトし始めたとき、
【視線】
を感じたんだ。。。
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山奥にあった秘密基地で行われていた呪いの儀式を見てしまった少年たちに襲いかかった恐怖の悲劇!
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