「おい兄ちゃん、オレの家は津波で流されちまったんだ。
爺ちゃんも何処かさいっだがねぇ。
もう、なにもかも無くなっちまったからよ、豚汁、大盛にしてくれ。
それくらいしてもらってもバチ当たらんべよ」
正直、一瞬、悩んだよね。
なんか気難しそうな頑固ババァって感じだったし。
可哀相だけど、1人だけ大盛を認める訳にはいかないから、
「みなさ~ん。すみませーん。
このお婆ちゃん、津波で家やら全部流されちゃったみたいで~
可哀相だから、特別に豚汁大盛でよそってあげても良いですかぁ~」
僕はありったけの大声で、後ろに並んでいる人達に聞いてみた。
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