27:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:06:19.479ID:zq7+4o740.net
男「俺はね、太い細いより、人がうまそうにメシ食ってるところを見るのが好きなんだ」
女「!」
男「だからこうして、毎晩のようにフードコートに来てる」
男「できれば、あなたにもうまそうにうどんをすすって欲しい」
女「…………」
男「…………」
男(――ってちょっと待て! 俺なにいってるんだ!?)
男(冷静に考えて気持ち悪すぎるだろうが! 人が食ってるのを見るのが好き、だなんて)
男(課長や先輩にいびられたせいか、とんでもないこと口にしちまった!)
28:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:08:22.452ID:zq7+4o740.net
女「ありが……とう……」
男「!」
女「いただきます……」ズゾッ…
男(おお……うまそうに食べるじゃないか、この子)
ズルッ… ズゾゾッ…
女「おいしい……」ニコッ
男「ハ、ハハ……どうも」
女「本当に、おいしい!」ズズッ ズゾゾッ
男(う~ん、いい食べっぷりだ)
29:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:09:06.292ID:zkOXvBZQ0.net
あ
30:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:10:33.551ID:zq7+4o740.net
女「ごちそうさまでした……」
男「なかなかの食べっぷりだったよ。見てて心地よかった」
女「ありがとうございます」
女「私、これからはフードコートでおいしそうにご飯を食べます!」
男「それはなによりだ」
女「じゃあさっそく、うどんをおかわりしちゃおっかな。食べたらお腹減ってきちゃった!」グゥゥ…
男(リバウンドしないように注意してね……)
31:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:13:27.373ID:zq7+4o740.net
― 会社 ―
男(いい食べっぷりだったなぁ~)
男(あの子の食べっぷり見てたら、俺も元気出てきたよ)
男「よーし、今日も頑張るぞ!」
先輩「ちっ、あれだけいびったのに、もう元に戻ってやがる!」
課長「もっと落ち込むと思ったのだが……面白くないな……」
おわり
32:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:13:36.898ID:KVFbbU3vd.net
見てるぞ
33:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:14:24.719ID:5+JYrifGp.net
は?
34:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:15:09.147ID:xIyfxXTb0.net
終わるのかよ
35:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:15:10.326ID:KVFbbU3vd.net
ん?
37:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:15:35.289ID:6xMvKsKYa.net
起承…転…草
38:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:15:53.768ID:KVFbbU3vd.net
第一話が終わったんだよな?
40:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:17:41.226ID:WXdLSDBRa.net
乙w
39:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:17:09.847ID:zq7+4o740.net
第二話『フードコートで勉強ばかりしてるクソ受験生』
― フードコート ―
男「すっかり元気になったね」
女「ええ、おかげさまで」
男「いやぁ~、よかったよかった。あの時の君は本当に枯れ枝みたいだったから」
女「ご心配をおかけしました……」
男「ところで、今はどんな仕事を?」
女「子供向け雑誌へのイラストを請け負ってます」
ハハハハハ… ペチャクチャ… ペチャクチャ…
受験生「…………」カリカリカリ
41:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:19:34.167ID:zq7+4o740.net
受験生「あの、あなたたち」
男「?」
女「なに?」
受験生「さっきからうるさいです。勉強の邪魔ですよ。もう少し静かに話して下さい」
男「へ……?」
女「あ、ごめんなさい……」
受験生「…………」カリカリ
男「おい、ちょっと待てよ」
受験生「なんです?」
42:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:21:53.431ID:KVFbbU3vd.net
きたー!
43:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:22:18.168ID:zq7+4o740.net
男「静かにしろって、ここはフードコート、図書館じゃなく飯を食う場所なんだ」
男「勉強してるそっちの方がおかしいんじゃないか?」
受験生「ふぅ……やれやれ。そう来ましたか」
男「やれやれ、とはなんだよ」
受験生「あなた、学歴は?」
男「は?」
受験生「大卒ですよね? どこの大学を卒業されたんですか?」
男(なんなんだ、いきなり……!)
44:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:25:23.062ID:zq7+4o740.net
男「○×大学だけど」
受験生「やれやれ……やはりね。大したレベルの大学じゃないですね。いうことが幼稚だ」
男「……なんだと!」
受験生「いちいち怒らないで。出来の悪い頭を冷やして、ボクの話を聞いて下さい」
受験生「まず一つ、ボクはちゃんとご飯を食べています」
受験生「ほらこの通り、フードコート内で買ったレタスバーガー」
受験生「つまり、あなたの“飯を食う場所なんだ”という批判は的外れです」
受験生「単なるハンバーガーにしなかったのは、レタスがある方が栄養的にも優れていると考えたからです」
男「はぁ……」
45:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:28:30.133ID:zq7+4o740.net
男「だけど、勉強なら家でやりゃ――」
受験生「それともう一つ、ボクは一流大学を目指しています」
受験生「合格するには、よりよい環境で勉強することが必要です」
受験生「ここは予備校から近く、非常にいい地理的条件が揃っているのです」
受験生「ボクが一流大学に受かれば、この国の政治や経済に大きく寄与することはいうまでもありません」
受験生「少なくとも、○×大学にしか入れず、しがないサラリーマン生活を送り」
受験生「フードコートで食事するのだけが楽しみのあなたよりずうっとね」
受験生「ですから、あなたなんかにボクに意見する権利はないんです。お分かりですか?」
男「うぐぐぐぐ……!」
46:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:30:20.554ID:zq7+4o740.net
男「こいつ、いわせておけば……!」
女「まあまあ! 落ち着いて!」ガシッ
男「!」
女「ごめんなさいね。もう少し静かな声でお話しするから、ね?」
受験生「分かって下さればいいんです」
受験生「…………」カリカリカリ…
男(くそっ、高校生にここまでいわれて、引き下がるなんて……!)
男(だけど、これ以上言い合いしても、勝てなかっただろうなぁ……)
47:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:33:13.455ID:zq7+4o740.net
― 会社 ―
先輩「おい!」
男「はい」
先輩「お前、たしか○×大学出だったよな?」
男「そうですけど……」
先輩「へっ、中途半端な大学だな! どうりで仕事っぷりも中途半端なはずだ!」
先輩「中途半端は中途半端らしく、足引っぱらないことだけ考えろよ!」
男「せいぜい気をつけます……」
課長「私の世代にも○×大学出がいるが、やはり使えないのが多いよ」
先輩「あ~、やっぱりぃ! ですよねぇ!」
男(○×大学出を後悔してるわけじゃないけど、やっぱり学歴は大事なのか……)
48:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:35:10.841ID:zq7+4o740.net
― フードコート ―
男「……今日はなるべく静かな声で話そうか」
女「そうですね」
受験生「…………」
男(ん? あいつ、なんだか落ち込んでるな。なにかあったのか?)
49:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:36:17.300ID:ZW2oi6/YM.net
続きを求む俺がいる
50:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:37:26.145ID:zq7+4o740.net
受験生「このボクが……」
受験生「このボクが、B判定だなんてぇぇぇぇぇ!!!」
男&女「!?」ギョッ
受験生「うあぁぁぁぁ……!」ガクッ
男「お、おい……」
受験生「…………」ギロッ
男「どうしたんだ? 何があった?」
受験生「この間の模試で、判定がB判定だったんですよ……」
男「B判定?」
51:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします: 2018/07/11(水) 22:39:49.848ID:zq7+4o740.net
男「B判定って……なんだ、60%以上じゃんか」ピラッ
男「まだ受験シーズンまで時間あるし、落ち込むことなんて――」
受験生「これから低学歴は!」
男「な……!」
受験生「ボクの志望大学に受かるなら、今の時期からA判定を楽勝で取れるぐらいじゃなきゃ」
受験生「ダメなんですよ! 偏差値の低い慰めをしないで下さい!」
男「お、お前……受験勉強する前にちったぁ口のきき方を勉強したらどうだ!?」
受験生「少なくともあなたレベルの人間に対してなら、これで十分です!」
男「あなたレベル……何様だ、お前!」
女「二人とも落ち着いて!」