ワイらは顔を見合わせた
勝手口ですりガラスに写る女を実際見たやつは誰もおらん 玄関も無論や
鍵が開く音なんてもってのほか、ワイらは極力音を立てず行動しとったから、絶対に気づく筈や
ワイらはひやぁっとした空気に包まれ、小笹は半べそをかいてムービーを全部消した
結局その日は3人ともワイの家に泊まって、朝までFF10やってた
今現在、その廃墟は買い手がついて普通に一家が住んどるらしい
ワイは今もお風呂のすりガラスは苦手やで
高校まではいろんな体験をした
他の人の話もあったら聞かせてくれや
イッチほど色々な体験無いし、いっちみたいにちゃんと文章書けない
すごい面白かったで
小学生のころ、田舎のばあちゃんの家に泊まりに行ったときの話や
昼間 やることもないし 近所の川に行ったりして遊んだんや
んで、体中泥まみれになって帰ったころにはもう夕方やったんや
んで、ばあちゃんちの家に入って、汚れたままの服で居間に行ったら怒られるから
そのまま沸いとった風呂場に行ったんや(このとき妙な視線を感じてたんやがばあちゃんやと思って無視してたで)
全面タイル張りの風呂場やったんけどな、風呂に浸かって100秒数えて、風呂場から出ようとして
入口の模様入りの擦りガラスに目をやったらな、黒い穴が3つ空いとる白い円が奥に出とったんや まあ顔やな
黒い点がひくひくって動いてて、当然ワオは今まで霊なんて見たことなかったし、
それが「あっちのもの」と気づくまで7秒くらい棒立ちしとったやな
急にシャワーの上の石鹸がドンッ!って落ちてきて
その音に驚いてしりもちついてから初めて自分の置かれとる状況がわかったんや
もうそっからは急いで畑側にあいとる窓を開けて そこから丸裸で外に出た
結局畑の井戸の裏に震えて ばあちゃんが外出てくるのを待ってたんや
しばらくしたら、 ばあちゃんが買い物から「帰って」きたんや
丸裸のワイをみて驚いて質問してきたんやが、とりあえず家に入れてもらった
そのあと必死にさっきの状況を説明したんやが、知らんという顔やった。お守りを受け取って、ばあちゃんの布団に入れてもらって寝た。
正直これだけの、特にこれといったオチもない話なんやが、
ばあちゃんは外出中には戸締りする人やったし、ばあちゃん不在の家の電気・ドアが なぜ開いてたのかわからんし
風呂も沸かした記憶ないっていっとった
終わりやで クソ話すまんな
怖かったで
怖がってもらってすまんな、
そのあと 大学生になってからも1度見たんやが、 その時は一瞬やった
昔ワイがすんでたマンションの一部屋(襖開けてただけやから実質2部屋)での出来事なんやけど
その部屋は下絵のような構造になっとって姿鏡付きのクローゼットと硝子戸付きのTVラックが対になっとる置き方やったんや
http://open2ch.net/p/livejupiter-1522595064-182-270×220.png
小さいとき散々幽霊ネタで兄弟に泣かされとったわいはちょっとびびりつつ直に硝子戸を見たんや
すると戸には何も写っとらんわいの間抜けな顔があるだけや
わいは死ぬかもしれないと思いつつ立ち上がって逃げようとすると身体に力が入らなくて立てない
「無理無理無理無理」と叫んどったら隣の部屋におったアッネが「何を騒いどるんや」って言いながら来たんや
わいはそれに安堵?しつつアッネに怒られると思いながら「鏡に誰か写っとる」って言うと鏡を覗きこんで「誰もおらんやん」と笑っとった
ええな 近づいてくるやつ
おはよう
祖母の供養のつもりで書いたがこんなに反響があるとは思わなんだわ
いくつか思い出した話があるから、また需要があれば書かせてもらうやで
出来るだけ実体験に忠実に書いたが、身バレしんように年代や名前は嘘もあるが許してくれや
(補欠)水源の人
ワイが高校卒業した年の話や
県外の人には馴染みがないかもしれんが、ワイの生まれた県には「水源」がいっぱいある
山に降った雨水が火山岩の地層に染み込んで、長い年月をかけて地下水になる
地下水はゆっくりと海の方へ地面の下を流れていくんやけど、地表の近くを流れる所からは水が湧き出すことがあるんやそれが水源で、いわば川の源流やな
ワイの家から20分ほどにある村には5,6の水源があって、観光地化された大きなものから、田んぼの中で人知れずこんこんと湧き続けるものまで様々やった
ワイの実家も井戸があったし、基本的に生活用水は全て井戸水で賄っとったが、それでも水源で汲んだ水は格別やった
例えばコーヒーに、煎茶に、出汁にしても水源の水で作ると、口当たりが柔らかくて角の取れた味になると言われとった
だから月にいっぺんはポリタンクや空のペットボトルを持っての水くみは大切な家族行事やった