現場に入ってまず思ったことが
「絵うめええええええええ!!!!!!」ということだ。
漫画家を目指し始めて一番の衝撃だった。
信じられないくらい線が細く、空間の奥行きがすごかった。
トーンで表現される立体感も常軌を逸していた。
雑誌で見るのと生の原稿はこうもちがうのかと思った。
俺が今まで頑張って仕上げて
悦に浸っていたものはなんだったんだ?
簡単な背景を書いてみて、と言われたので、
持てる力の全てを注ぎ込んで学校の絵を描いたが、
明らかに線の太さがAさんたちのものとは異なり、
幼稚園児が描いた様な酷い絵に仕上がってしまった。
先生は俺の絵を見て失笑した。
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