元店長「あの熱さ、今思うと異常だったよね」
俺「対戦台の反対側から、バッコーン!っていうパンチ音は当たり前でしたよね」
元店長「最初はびっくりしたけど、そんなのは日常茶飯事だからね。地震で言うと震度3くらいなもんで、あっそ、またかっていうか、そんな感じ」
俺「そうそう」
元店長「みんな元気?」
俺「あぁ、みんなですか?全員はわかりませんけど、何人かは元気にやってるっぽいですよ」
元店長「あの、ほら、いつも夕方になると現れる、ほら、あの、ヒゲ」
俺「あぁ、あれ、えーと、オイトマンですか?」
元店長「オイトマン、それ、その人、強かったよね」
俺「オイトマンはその頃、パチプロで、夕方になるとバーチャやるためにパチンコ切り上げてゲーセンにきてたんすよ」
元店長と「あー、そうだったんだ。いっつも決まった時間に来てたよね。」
俺「まぁ、それは俺もおんなじですけど」
元店長「いや、オイトマンは夕方の5時っていう、サラリーマンにしてはちょっと早い時間からいつもいたんだよ」
俺「パチプロですからね、その辺りは調整してたんだと思います」
元店長「そうだったんた。まだ元気なの?」
俺「今は、ちょっと田舎の方で、死体焼く仕事やってます」
元店長「へぇ、そうなんだ」
俺「いつまでも、プラプラしてちゃいけないって、今は正社員やってると思いますよ」
元店長「そっかぁ。」
あれ、火元はゲーセン、ゲーセンてネットで言われてたけど、
実際は隣のパチ屋が火元で燃えたのはゲーセンやったんよな
俺「みーちゃん、覚えてます?」
元店長「もちろん。」
俺「あの人、さっきいってた○○ってゲーセンで今でも現役でやってますよ」
元店長「え、まだやってんの?!」
俺「ええ、たまーに、俺もそこ、いくんですけど、
みーちゃん、一人用でやってますよ」
元店長「寂しいね」
俺「今年こそ引退するわ。が、口癖ですよ。」
元店長「へー。よくやるね」
俺「俺はもう年に1回か2回しかバーチャやんないんですけどね、この間も、みーちゃん、フルボッコにしてやりました」
元店長「相変わらず弱いんだ」
俺「ええ、相変わらず、画面見ないで、ブッパ野郎してますよ」
元店長「画面みないでバーチャやるから弱いんだけど、大会だと怖いんだよね」
俺「そうそう」
元店長「あのちび太がこの人読めないんだけどって焦ってたもんね」
俺「そりゃそうですよ。画面みてないんですから。何してくるかわかったもんじゃないです。ある意味、読みなんて通用する相手じゃないんです」
元店長「画面みろよ!って、いつも周りに言われてたよね」
俺「いきなり大技ぶちかましてきますからね。」
元店長「コボくんは?」
俺「俺、あんま仲良くなかったんで知らないんですけど、バーチャはもうやってないっぽいですね」
元店長「そっかぁ」
俺「若かったから期待されてましたけど、思ったより伸びませんでしたね」
元店長「そうだね」
俺「コボくん、今は左官屋やってるっぽいですね。この間、偶然、近所のコンビニで見かけたんですよ」
元店長「へぇ」
俺「声はかけませんでしたけどね。間違いなく、彼ですよ」
元店長「元気でやってるみたいでよかった。あの子、高校いってないっぽかったもんね。」
俺「そうですね」