「お前らはもう俺の家族じゃねえ!一銭の金も渡さん!知恵も渡さん!研究データも全部消してやる!!!」
「許さねえからな!絶対に俺は許せねえぞ!!!お前らとは親でも子でも姉弟でもねえ!絶縁だ!俺はお前らを捨てる」
「帰るぞ○○(婚約者)!俺を敵に回したことを後悔させてやる!!!」
怒り狂ったまま兄貴は家を出て、そのまま帰ってくることはなかった
ここからうちの家の没落が始まる
次早く早く
兄への劣等感だよ
うちに起きたことはまず地元での評価が著しく下がった
誰が流したのか事の顛末が地元で知られ白い目で見られるようになった
今まで兄貴が知識と経験で整備していた船の整備精度が落ちて故障率が圧倒的に増えた
兄貴が造船所と話し合って作ったものだから細かい部分は兄貴と造船所しか知らない
そして造船所が非協力的になった
造船所も兄貴の知識を得られていたので信頼を寄せていたが、兄貴が居なくなればお察しだ
更に銀行からの融資額も桁単位で目減りした
漁協魚連もうちをテキトーに扱うようになった
地元の情報共有すら危うくなったので兄貴の力で上がってた漁獲高もみるみる下がる
経営は2年で思いっきり傾いた
漁獲高を仕事量でカバーするために義兄達も仕事の合間に手伝ってくれるようになるが全く足りない
そして最後に年齢と過労とストレスで親父が死んだ
親父が死ねば俺の経験量なんて雀の涙ほど
経験を補う兄貴のような知識量もない俺ではどうしようもない状況へ陥った
今回は
兄の心 父姉弟知らず
義兄が余計なことを姉と父に吹き込んだ。
なんですね…。
親父の葬式の当日、兄貴が久々に家へ来た
兄貴は通夜にも葬式にも出なかった
連絡先すらわからない状況だったのに、親父が死んだことをどこからか知って訪れたようだ
兄貴は最新型のGT-Rに乗っていた
仕事の終わりに来たのか高そうなスーツも着ていた
腕にも高そうな時計をしている
兄貴は一言「俺の相続は現金で良い」と言った
姉貴が「直ぐにそんな話をするなんて」と叱ったが「黙れ」と冷たく兄貴は言い放った
そして親父の保険金を考えてもうちには遺産として均等に分配できる現金なんて無かった
それが用意できない場合、今ある仏敵名資産を売って現金を作らなければならない
つまり家や土地や船や漁具を売るってわけだ
兄貴は冷たく「金が無いなら売れよ」と言う
姉貴達は「お母さん達の生活が」というと「恨みを返してやる」と激情と言った顔で言われた
その一言に場は凍りついた
母も姉貴達も泣いていた、兄貴はそれを無表情で見ていた
兄貴は俺を名前を呼んだ
そして「お前が継いでんだから腹くくれや」と言った
更に「車を見たか?この時計も。俺はな絶縁してから会社を立ち上げたんだよ。今じゃ俺の年収は3000万超
たぶん今回の遺産相続しても200万いかないんじゃね?俺の1ヶ月の収入以下だな
だがな俺は奪うぞお前らから。俺は成功しお前らは地に落ちる。これが俺の復讐だ。ざまあみろ」