俺は目に涙を溜めていたかもしれない。
数時間前の渡辺の状態だ。
俺はとにかく嬉しかった。
荒野にポツンと1人置き去りにされた様な
状態でどうすることも出来ない俺。
そんな俺に声を掛けてくれた人物がいる。
例えそれが誰であれ救われた気持ちになった。
「お願いします。香盤表の書き方を教えて下さい。お願いします」
この時田畑さんがどんな人物ななんて知らない。
いまにして思えば天才演出家に香盤表の書き方を聞くなんて
恐れ多い行為であった。
しかし・・・しかし。俺はこの人を逃すとどんな状況になって
しまうのか想像すら出来なかった。
田畑さんは「香盤表?」と言って目を丸くした。
170: :2008/06/17(火) 11:29:06.05 ID:
田畑さんは「ちょっと待ってろ」と言って自分のデスクに向かった。
そして一冊の台本を手に戻ってきた。
「その1番後ろのページが香盤表だ。参考にすればいい」
神様に見えた。
一筋の光明が見えた瞬間であった。
俺は「ありがとうございます。ありがとうございます。」と何度も
頭を下げた。
田畑さんは「じゃ」と言って自分のデスクに戻りかけた
そして「P(プロデューサー)は誰?」と聞いてきた。
俺は「赤松さんです」と答えた。
「D(ディレクター)は?」
「志村さんです。」
田畑さんは少し考える様な表情をして「・・・そうか」と言い残し去っていった。
173: :2008/06/17(火) 11:33:32.33 ID:
今北産業
174: :2008/06/17(火) 11:34:23.97 ID:
まりあ
ヲタク
映像
176: :2008/06/17(火) 11:37:42.04 ID:
>>173
香盤表
二宮
清純
177: :2008/06/17(火) 11:39:23.84 ID:
>>173
赤松
志村
うしろ
178: :2008/06/17(火) 11:41:48.04 ID:
>>173
速度
遅いが
おもしろい
続きは次のページで!