主任は相槌を打つだけで慰めも励ましもしてくれなかったけど
俺にはそれがありがたかったし、
お陰ですっきりすることができた。 翌日、
友男に「もうこちらからは動かず、後はひたすら彼女の反応を待ちたい」
と伝え、友男は何も聞かず了承してくれた。
そしてそのまま彼女から連絡が来ることもなく、
彼女がいなくなってから2ヵ月が経ち
なんとなく俺の中で気持ちに整理がつき始めてた頃にまた一波乱あった。
その日、予定では出張に出る日だったけど、
先方の都合で出張自体が取り止めとなり
前日、上司に有休を消化するように勧められたので、
半休を取って、そのまま2日間休むつもりだった。
そして昼下がり、うきうき気分で部屋に帰ると
ベッドで見慣れない男女が交わってた。
全員が全員、思わぬ事態に固まって、
部屋には大人の玩具の音だけが空しく響いてた。
しばらくすると先に硬直状態を脱した全裸の男が逆ギレ。
気がついたら俺は部屋に一人で倒れた。
痛む頭を抑えながら、しばらくぼーっとしてたけど、
女の方になんとなく見覚えがあるのを思い出し
警察には通報せずに貴重品だけ持ち出してタクシーで病院に行った。
とりあえず軽い検査で脳に異常なさそうだ
という結果が出たので、外傷の方で診断書を書いてもらい
部屋へ戻り、徹底的に家捜し。
するとベッドと壁の間から見慣れないデジカメがでてきた。
中身を確認し、証拠が得られたので、
その足で近所の大家の家へ出向いた。
女の正体は大家夫婦の娘(大学生)。
まずは顔見知りの奥さんに事情を説明して、
外に出てる旦那を呼び出してもらった。
当然、最初は半信半疑だったけど、
娘が半裸で男と映ってるデジカメという証拠があるので
大家夫婦は平身低頭で平謝り。 でも逃亡中の娘は
連絡を取ろうとしても電話に出ない。 なので
「さっさと連絡寄越さないと強盗とその共犯として通報すんぞ」
という趣旨のメールを送ってもらい
ようやく娘と連絡がつくようになりました。
ちなみに男は逃げたらしい。
家に戻ってきた娘の話では、
以前から出張で頻繁に部屋を空ける俺の部屋を
ホテル代わりに使っていたことが判明。
空き部屋は管理が厳しいので
俺の部屋の方が都合がよかったそうだ。
しかも偽装のつもりで出入りする際、
俺の私服を男に着せてたそうだ。
出張の予定は俺が部屋のカレンダーで記入してたから、
それで確認してたそうだ。
鍵は大家の自宅の仕事部屋に忍びこんでコピーしたそうだ。
最初の侵入のきっかけは
「俺と大家奥さんの世間話を又聞きして」だそうだ。
大家夫婦は娘が話をしてる間中、ひたすら土下座してたけど、
娘は自分のした事なのに全然悪びれた様子がないので
かちんときて
「どうやら娘さんは自分が何をしたのかわかってらっしゃらないようなので、然るべきところに通報させていただきます」
と仕事モードで脅しをかけた。
旦那の方は状況のまずさを理解してるので、
娘を本気で殴り飛ばした後、 娘を無理矢理土下座をさせ、
「警察沙汰だけは勘弁してください」と懇願してきた。
続きは次のページでご覧ください!!