「あは。安心しました。」その笑顔でまた、とんでもなく悪い事をしたような気分になって。
思わず謝ったら「もう許してます。」そう言って、立って横来て。腕持って。
「また今度聞きます。」「え?」「言って貰ったら嬉しいから。」ちょっと顔ほてらせて。
頷いたら、やたら嬉しそうに笑って。またその顔で自分が悪い事した気分になった。
いらないとは言われたけど、ホワイトデーには一応、クッキーを渡した。
彼女は「食べなかったら怒りますよね?」そんな事言って。悪戯っぽく笑って。
「何でもするって言うまで許さない。」そう答えたら「あは。ちょっと怖い。」
何が怖いのか聞こうかと思ったけど、既にちょっと赤かったから、やめた。
進級して二年生になった彼女は、お婆さんと毎日のように進路の事話していて。
お婆さんは、高校くらいは出ていないと仕事探しにも苦労するのではと心配していて。
彼女が小学生の頃から中学出たら働くと言っているのを、なんとか説得してと頼まれて。
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