11: :2008/06/17(火) 06:04:31.68 ID:
引越し業者が俺の荷物を積み込んでくれた。
俺も車に同乗させてもらうことにした。
玄関を出る時俺はおふくろに言った。「じゃ行ってくるね!体に気をつけてね・・・」おふくろは昔の様に目に涙をためて俺の手を握った。
そして「これを持って行きなさい」と言って茶封筒を握らせた。
俺も車に同乗させてもらうことにした。
玄関を出る時俺はおふくろに言った。「じゃ行ってくるね!体に気をつけてね・・・」おふくろは昔の様に目に涙をためて俺の手を握った。
そして「これを持って行きなさい」と言って茶封筒を握らせた。
13: :2008/06/17(火) 06:07:45.92 ID:
おふくろに見送られて俺は車に乗り込んだ。
「今度この家に帰ってくるのはいつだろう?」自分の育った家を眺めてそう思った。
茶封筒の中身を見た。
そこには1枚のメモと10万円が入っていた。
貧しい母に苦しい捻出だったに違いない。
申し訳ない気持ちと有り難い気持ちが交錯する。
メモ書きを見た。そこには・・・。
「元気でいてくださいね。お野菜はちゃんと食べてくださいね。あなたはいつまでも
母さんの子供です。」と書いてあった。
引越し業者にバレずに、声を押し殺して泣くのは大変だった。
17: :2008/06/17(火) 06:11:52.51 ID:
第2章 まりあとの出会い
「二宮光輝」
俺は郵便受けと部屋のネームプレートに出来るだけ丁寧な字でそう書いた。
こういうことはキチンとしたい。
新しい暮らしを始めるにあたって、俺はそれを1番にすることに決めていた。
マンションの玄関に行って郵便受けにプレートを入れる。
そして部屋に戻ってプレートをはめる。
これでよし。新た人生の始まりだ!
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