710 :1 :2012/08/10(金) 20:55:30.22 ID:Z/us+aeL0
想像通り、雨は次第に強くなっていきます
屋上の客はどんどん減っていきます
観覧車に乗り込み、半分くらいの高さまで
昇ったところで、青空はぽつりと言いました
「百年かけて、殺されたかったなあ」
「俺もそうするつもりでいたさ」
「でも、難しそうですね」
「今となっては、明日も知れぬ身だからな」
「なんとかして、逃げられないものですかね?」
「俺もそれをずっと考えてる。でも向こうは、
その気になりさえすれば、何でも出来てしまう」
「うーん……」と青空は俯いて考えます
712 :1 :2012/08/10(金) 21:00:13.21 ID:Z/us+aeL0
「こんなのはどうでしょう?」
観覧車が三分の二くらいの高さまで
来たところで、青空は言います
「くもりぞらさん、標的を自殺させる上で、
定められた手順を言ってみてください」
僕は頭の中の文章を読み上げます、
①その人の体をのっとる
②辛そうに振る舞う
③身の回りを綺麗にする
④遺書を書く
⑤死ぬ
「そう。そして、一つ目を阻止することは困難です。
でも、二つ目、三つ目、四つ目を、
全身全霊で邪魔したらどうなるんでしょう?」
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