もう分かったよ。この地底深く、誰も来ない井戸に、
投げ込んでしまえば、二度と出てこないもんね。
でも、ひとつだけ分からない事があった。
なんで「生きたまま」投げ込む必要があるの?
二人は袋を井戸に落とした。
ドボーン!水の中に落ちる音が、するはずだった。
でも聞こえてきたのは、バシャッて音。
この井戸、水が枯れてるんじゃないの?って音。
SさんとKさんも、顔を見合わせてた。
Sさんが俺の持っているマグライトを見て顎をしゃくってみせ、
首を傾げて井戸を覗けってジェスチャーをした。
マグライトで照らしてみたけど、最初はぼんやりとしか底まで光が届かなかった。
レンズを少し回して焦点を絞ると、小さいけど底まで光が届いた。
光の輪の中には『袋』の一部が照らし出されてる。
やっぱり枯れてるみたいで、水はほとんど無い。
そこに手が現れた。真っ白い手
さらにつるっぱげで、真っ白な頭頂部。
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