消費期限が早いのだけが難点だが
入社して五日後だったかな、本社との合同パーティーみたいなのが行われたんだよ。
ちなみに俺は入社したてだったから呼ばれなかった。
桐谷は基本的にほぼスッピンで服もユニクロみたいな適当な出で立ちなんだけど、
その日はエビちゃんみたいな大人っぽい清楚な服着てて、化粧もしてて異常に華やかだった。
俺は一瞬ときめいたけど桐谷は自分の美貌を自覚してて「いやー、どうよこれ美しすぎてやばいだろ!!」って言ってきて萎えた。
しかも「あ、私俺くんに興味ないから!!西島秀俊みたいな人じゃなきゃ好かれてもこまる!!」と無駄に牽制された。
入社して二週間経たないくらいに俺含む新入社員数名の歓迎会が行われた。
桐谷は酒が好きらしく、ずっとうきうきしてる様子だった
仕事中に蜜柑食いながらパソコンでその日行く居酒屋調べて、
「すげえ!!!!ここ梅水晶とたこわさとイカの塩辛揃ってる!!!しかもなんとかっていう日本酒あんじゃん!!!!」って隣の人に向かって騒いでた
隣の人は「あ~まあ珍しいですね、はは」って交わしながらTwitter見てた
お前の会社
ちゃんと仕事してんのか
>>49
忙しい時期とそうでない時期の差が激しいからね。
時期によっては本当に死ねるよ、営業みたいなことするし。
俺はその時、初めて桐谷をカッコイイ先輩だと認識した。さりげなく俺のことを守ってくれたんだと思ったんど。
でも、その後の桐谷はあらゆる人の酒を一口飲ませろとせがんでたから、多分後輩を助けるとか意図はなく
たまたまナイスなタイミングで欲のままに酒を強奪しただけなんだと悟った。
何かやっぱり文章にすると本当基地外だよな。
会社の人たちも優しいのとちょっと変わった人が多いから、桐谷の奇行も許されてるんだろうと思うわ。
あと桐谷自身もクズなんだけど、素直だし裏表は無いし仕事はそこそここなすから受け入れられてるみたい。
そして飲み屋では桐谷が飲む。とにかく飲む。
隣の部署の偉い人が酒好きらしくて、俺の横で二人で和気藹々と飲んでいた。
俺もまぁそこそこ飲むんだけど、二人の勢いがすごいの何のって。
ペースも二人には劣るから、もっと飲めよ!!ほら!!!!ほらはよ!!!みたいな感じで煽られた。泣きそうになりながらビールを一気した。
でも、同じ部署の少し意地が悪い奴に酒飲め酒飲め一気だ飲み比べしろだのと煽られたとき、
何と桐谷が横から入ってきて味見させろと、無理やり押し付けられた焼酎のロックを半分以上飲んでくれたんだ。
あと歓迎会では出し物も行われた。
男だらけのperfumeと、その時流行ってた半沢直樹の演劇みたいなのw
桐谷は半沢直樹の劇で四役くらいやってて、すごくなりきってた。
俺はドラマを見てなかったから誰の真似かは知らんが、死ぬほど悔しそうな顔しながら土下座してたよ。
その時もすごい顔芸してて、周りは湧いてた。
後日何度も何度も桐谷はその時の顔をせがまれていて気が向いた時はやってあげてた
今でもたまにやる。
上で営業みたいなことと言ったが、何かを売るとかではないんだ。
こここそ上手いことフェイクを入れたかったんだけど思いつかなかったから大まかなこと言っちゃうけど学生相手の進路相談みたいなもんね。
初めての外勤!不安と緊張しかない中、桐谷と一緒に相談役に回った!
>>54
人材サービスか
楽しそうだな
春あたりが忙しさピークかな?
>>58
春辺りと6~7月かな。
8月はクソ暇で、みんな有給取りまくり。
ちなみにその時ばかりは桐谷も上司に絞られてた。
しかし俺もキョロ充に腹が立っていたから、少し桐谷の味方をしてあげた。
まあ、仕事なんだから割り切るのがプロだってのは分かるけど、桐谷も一応女性だから普通にSE×云々言われて傷ついたかなと思ったんだよ。
でもね、そうすると桐谷が調子に乗ってほーら私悪くない!!みたいな姿勢を見せだしたから俺は庇ったことを後悔したよ。
その後のお願いだから俺の言うこと理解してくれ!!言うこと聞け!!俺くんも余計なこと言わないで!!という上司の叫びが胸に響いた。
上司が居なくなったあと、桐谷はまたキョロ充が連れ出された方向を見て変な顔してた。