125 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:12:27 ID:DQw
ここで彼女のありがたいアドバイス再び
「試験の前に講習があるから、絶対行ったほうがいい」
それを聞いて、俺は他施設での実技講習に参加した。
この時、このアドバイスがなかったら俺は絶対受からなかっただろう。
それくらい、この講習は重要だったからだ
126 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:18:55 ID:DQw
ここで介護福祉士の実技試験について補足。
実際の試験は、個室を使って審査員が1人1人判定するのだが、まず実技での行う内容が当日までわからない。
1人、利用者役の人がいて、制限時間内にその人への介助を行うのだが……内容は本当にバラバラ。
まず利用者役の設定。
ある程度歩ける人だったり、麻痺を持っている人だったり、盲目の人だったり。杖をついている人か、車椅子を使用している人かなど、様々。
当日の待ち合い室で確認出来るのだが、まず確認したらその人の状況に対する正しい介助を行わなければならない。
そして設定の後は介助内容。
これも毎回バラバラで、最初ベッドに寝ているのを起こして着替えさせて車椅子に移乗……というのもあれば逆のパターン、もしくは全然違う内容などこれも様々
127 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:23:00 ID:DQw
女神先輩に過去の実技試験内容のDVDを借りて、見てはいたが……やはり実際やるとなるとまったく勝手が違う。
審査員が見ていると緊張もするだろう。
多分おおまかな判断基準は三つ。
制限時間がある中に丁寧に行えてるか。その利用者役の設定に対して正しい介助をしているか。きちんと心のこもった声かけなどをしているか
実際は細かく点をつけているようだが、基本的に合格するために重要なのはこの3点だと思う
128 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:27:48 ID:DQw
講習では、過去の内容、オリジナルの内容など色々な設定で計3回ほどやった。
途中、試験官がアドバイスをくれるのだが
「君、凄く丁寧で完璧に見えるんだけど……全介助してるから、それじゃ受からないよ」
と言われた。
そう。こういう試験は大概、利用者役の出来る部分をちゃんと活かしているか、など1部介助での対応が求められるのだ。
俺は自分の施設の人がみんな全介助なので、すっかりいつものクセで全て全介助してしまっていた
このアドバイスがなかったら……そう、この講習に来ていなかったら、それに気付かず間違いなく落ちてしまっていただろう。
そうして、俺はなんとか実技にも合格し晴れて介護福祉士となれた
129 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:29:39 ID:DQw
そして4年目末。
施設長が俺達同期3人に、こんなことを持ちかけてきた
施設長「ねえ、3人で講習会してみない?」
それは、市役所で一般の人達に介護についての講習をするというものだった
130 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:35:27 ID:DQw
俺達はそれを受けた。更なるステップアップが出来ると、確信したからだ
講習内容も、全部3人で考えた。
それが完成した後、毎日毎回それをスムーズに言えるよう練習もした。
時には喧嘩しながらも、練習し続けた。
そして当日。
市役所のホールを借りた、本番。かなり緊張した
おおまかなテーマは
「認知症になってしまった人への対応の仕方」
「本人も苦しんでいるから、どう接すればお互いに負担を少なくできるか」
など。
講習の合間に寸劇を交えたりした
131 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:37:20 ID:DQw
ここで寸劇の内容の1つを書いてみる。
「帰宅願望のある女性への対応」
老婆役→俺
職員役→ベッキー、巨乳
である
132 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:44:32 ID:DQw
まず、カーディガンとモモヒキを身につけた俺(服は利用者さんに借りました)が、カツラをつけて杖をつきながらホール内を徘徊する
ナレーション「>>1子さんは、家に帰りたいようで落ちつきなく施設内をウロウロしています」
俺「なんだァー、困ったなぁ。ここどこだぁ?オラぁ家に帰りたいだよ~」テクテク
俺「あんた家まで送ってくれるかぁ?」
一般の人「えー」苦笑い
俺「あんたは送ってくれるかぁ?」
一般の人「……」ウンウン
俺「そっかー、でも悪いからよぉ、自分で行くよ~」テクテク
俺「あー、玄関もしまってるし、これじゃ帰れないよ~」
俺「よー!誰か出してくれよー!!」ジタバタ
ナレーション「これは困ってしまった>>1子さん。玄関の扉を叩いて、叫んでしまっています」
133 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:50:52 ID:DQw
ベッキー「>>1子さん、どうしたんですか?」
俺「なんだよー、オラ困ってんだよー」
巨乳「今から夕食ですよ~」
俺「そんなのいらねーよぉー、オラ帰る!!」
ベッキー「まあまあ。そうだ>>1子さん、食べたいものありませんか?」
俺「んなもんねーよぉー!(アドリブ)」
巨乳「えー、でも>>1子さんに是非食べていって欲しいんですけど(アドリブ)」
俺「いらんったらいらんよ!(アドリブ)」
ベッキー「そっかぁ、残念です。じゃあ今から送って行くので、少し待っててくれませんか?(アドリブ)」
俺「ホントかぁ?(アドリブ)」ニコッ
134 :名無しさん@おーぷん :2016/03/31(木)21:55:42 ID:DQw
巨乳「送ってくれるって。良かったですね~(アドリブ)
ベッキー「そうだ>>1子さん、好きな食べ物ってなんでしたっけ?(本筋に戻る)」
俺「好きな食べ物ぉ?オラぁ、肉じゃがが好きだなぁ」
巨乳「えー!肉じゃがですかぁ!」ニコニコ
俺「そうだーよ」
ベッキー「今丁度、肉じゃがを作ってるとこなんです」
俺「そうなのかぁ?」
巨乳「でも、難しくて、料理の上手な>>1子さんに教えてほしいなー」
俺「そうかぁ?」
ベッキー「そうですよ、教えて下さい!」
俺「仕方ねぇなぁー、手伝ってやるか!」