勉強ならば自分がやらなければ
テストの点数が悪いだけだ。
いつかは終わる。
しかし社会は上司がOKを出すまで終われない。
いや終わらない。
その日の18時とうとう香盤表は完成した。
10回以上作り直してやっと志村を納得させたのである。
もちろん「俺の最初の試練に良く耐えたな!これから二宮は
俺の立派なパートナーだ!」なんて言葉はない。
志村は「次これパソコンで清書してくれ」と言って台本を渡してきた。
この小ブタはワードを使えない。
台本は全て手書きなのだ。いい加減にしろや!
しかし俺はそれをやるしかないのだ。
嫌なら辞めるか、自らがディレクターになるしかない。
194: :2008/06/17(火) 12:12:09.16 ID:
そんな毎日が続く中、ある日ポツンと暇な日が出来た。
赤松も志村もいない。
今日は早く帰れるチャンスだ。
俺は定時になるとササッと会社を飛び出した。
18時に会社の外にいる自分。
こんな早い時間に自由を手に入れた自分。
俺は酔いしれた。
そして電車に飛び乗った。
地元の駅に着くと空腹感に見舞われた。
そういえば入社以来まともに晩飯を食べていない。
俺は帰り道にある某有名カレーチェーンに入った。
メニューを見る。納豆フライドチキンカレーに決めた。
少しグロだと思うかもしれないが
俺はこれが大好きだ。
お決まりですか?女性定員が声を掛けてきた。
俺はメニューから顔を上げた瞬間「あっ・・・」と声を漏らした。
まりあだった。
まりあも驚いた表情で「あ・・・。二宮さん」と言った。
199: :2008/06/17(火) 12:21:51.51 ID:
やっと出てきたか
197: :2008/06/17(火) 12:20:17.74 ID:
まりあはニコッと笑うと「お仕事帰りですか?」と聞いてきた。
俺は焦りながらも「はい・・・そうです」と答えるのがやっとであった。
それにしても。
カレー屋の制服も見事に似合う。
やっぱり可愛い。
俺は注文を済ますと油田のことを思い出した。
そういえばアイツにマンガ返してなかったな。
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