夜だけじゃない、あの時ああしてる時間も、本当は怖くてしょうがなかった。
唯一の救いが、互いの存在を目視できるということだっただけで。
俺の一言で空気が一気に重くなった。
俺はこの空気をどうにかしようと、Bの持っていた紙とペンをもらい、
俺”何か喋れ時間もったいない”
と書いてAに渡した。他人任せもいいとこ。
Aは一瞬困惑したが、少し考えて書き出し、俺に渡してきた。
A”じゃあ、帰ったら何するか”
俺”いいね。俺はまずツタヤだな”
B”なんでツタヤ?”
俺”DVD返すの忘れてた”
A”どんだけ延泊!?”
まあ嘘だった。どうにかして気を紛らわせたかったからなんでもいいやって適当に書いた。
結果、雰囲気はほんの少しだが和み、AもBもそれぞれ帰ったら何をするかを書いた。
少しずつだが、ゆっくりと俺達は静かな時間を過ごした。
そして残りの紙も少なくなった頃、Bはある言葉を紙に書いた。B”俺は坊さんに言われたことを必ず守る。死にたくない”俺もAも、最後の言葉を見つめてた。
俺は「死にたくない」なんて言葉、生まれてこの方本気で言ったことなんかない。
きっとAもそうだろう。死ぬなんて考えていなかったからだ。
死を間近に感じたことがないからだ。
そして残りの紙も少なくなった頃、Bはある言葉を紙に書いた。B”俺は坊さんに言われたことを必ず守る。死にたくない”俺もAも、最後の言葉を見つめてた。
俺は「死にたくない」なんて言葉、生まれてこの方本気で言ったことなんかない。
きっとAもそうだろう。死ぬなんて考えていなかったからだ。
死を間近に感じたことがないからだ。
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